2017年12月31日日曜日

きれいな縫い目

ミシンは上糸と下糸の二本の糸が布の間で絡む事で縫うことができます。ですので、縫い目はこの二本の糸の引き合うバランスに大きく影響されます。この引く力が弱くて糸が布から浮き上がるようではいけないし、強くて布が引きつれているようでもいけません。縫い目のひとつひとつの長さは、デザインや着やすさを考えて決められます。このとき布の性質 (厚さと柔らかさや伸縮性)、耐久性を意識します。また、直線であるべきところは真っ直ぐに、曲がっているべきところは美しいカーブを描くように、正しく縫えていることも重要な要素の一つです。

このような、美しく、正しい縫い目を作るためには布の性質に応じてミシンの調整をする必要があります。それだけではなく、布によっては、縫い合わせる布の下の布を引っ張り気味にするなど、手による力加減でさらに調整しなければきれいに縫い合わせられないこともあります。精緻な調整と繊細な力加減が必要なのです。

美しい縫い方で仕上げられた服は、人に着せても自然な形で、デザインがきれいに出るのです。縫い目のきれいさこそが、仕上がりの良さを決めるのです。